題名にある病名は私が現在罹っている病気です。
この病気は指定難病にもなっており、完治は難しいです。
2021.10現在では、無事退院し仕事もさせていただいています。
そんな私ですが、この病気に罹っている方や診断されたばかりで不安な方・この病気自体知らない方にも少しでもこんな症状があったよ・日常生活にはどうなの?というようなお話をしていきたいと思います。
振り返ってみると、かなり濃い内容でしたので、複数回にわけさせてもらいます。
前回は、謎の腹痛に悩まされ我慢していたところ、夜中に激痛が走り救急車で運ばれました。
今回は、入院中の事についてお話しします。
当時、新型コロナウイルスの影響で面会が全くできませんでした…
面会できないのは、個人的にはかなりストレスになりました。
前回(発症編)はこちらです。
好酸球性多発性血管炎肉芽種症ってなに?
簡単に言うと…
原因不明の病気で、気管支喘息やアレルギー性鼻炎を元々持っている方が白血球の一種である好酸球が異常に増加し、体中の血管に炎症を起こす病気。
症状は、末梢神経障害によって手足のしびれや麻痺・出血班(紫斑)などの皮膚症状・肺や心臓の症状・腸の血管炎による腹痛・脳や心臓で血管炎が起こると脳出血や脳梗塞・心筋梗塞などが起こり得る。
治療は、ステロイド薬での治療が一般的。
患者数は、およそ2000人。年間新規患者数は、約100人と推定されています。
詳しくは、難病情報センターのこちらのページに載っています
好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(指定難病45) – 難病情報センター
では、私が辿ってきた経過をお話していきます。
原因不明の約2週間
急な腹痛で病院へ運ばれた後、痛み止めの点滴を打ってもらい、眠ることができました。
しかし、目が覚めると腹痛がひどく歩けないほどの痛みでした。
痛み止めと抗生剤を打っても、移動するときは車いすを利用するほどでした。
次の日に大腸カメラで検査と腸内の細胞を採取して病理検査をしますが、原因がわからず…
当初は腹膜炎と大腸憩室炎と予想され、点滴と栄養剤のみでほぼ絶食状態になりました。
一番きつかったのは…
入院して4日が経つ頃、痛み止めを使用してなんとか、歩けるようになっていました。
ですが、便に軽く血便なのか黒い塊が出るようになりました。
その後すぐ、熱が上がり…
39.9℃まで上がっていました。
その時は、痛み止めを使っても眠れないほどの腹痛があり、2日ほど眠れませんでした…
魔法の薬!ステロイドの点滴を始める
痛み止めが効かないほど、痛みにもがき苦しんでいた時にステロイドの点滴を始めました。
ステロイドの点滴を始めて2日ほど経ち、やっと熱が37℃台まで下がり、歩けるようになりました。
検査の結果では、ステロイドを使用してから劇的にといっていいほど好酸球の値が下がったと先生からも言われました。
ステロイドの効果・適応疾患・副作用
ステロイドは魔法の薬と言われるほど適応する疾患が多く、同時に強い薬の為、副作用も現れやすいです。
ステロイドの効果や副作用に関しては以下のようになっています。
ステロイドの作用機序
ステロイドは細胞の中に入った後にグルココルチコイド受容体(GR)に結合します。ステロイドの結合したGRは、細胞の核内へ移行し、炎症に関与する遺伝子の発現を調節すると言われています。この結果として強力な抗炎症作用と免疫抑制作用が発揮されます。
ステロイドの適応疾患
ステロイドはほとんどの膠原病疾患に適応されます。
ステロイドの副作用
ステロイドの主な副作用とその対策を下記に示します。これらの副作用は患者さんの全てにみられるわけではなく、疾患、内服量、内服期間などにより様々です。
1.易感染性:免疫力が低下するため感染症にかかりやすくなります。手洗い、うがい、マスク着用、人混みを避けるなど感染症対策をして下さい。ステロイドの内服量が多い時は感染予防の薬を内服することもあります。
2.糖尿病、高脂血症、高血圧:過食をしない、塩分制限などの食事療法を行うことが大切です。場合によっては、糖尿病・高脂血症治療薬や降圧薬を内服することがあります。
3.消化性潰瘍:胃や十二指腸に潰瘍ができやすくなります。胃酸分泌を抑制する薬や胃粘膜を保護する薬を内服します。
4.骨粗鬆症:骨が脆くなりやすいため予防薬(ビスホスホネート薬など)を内服します。
5.満月様顔貌:脂肪の代謝障害により起こります。ステロイドの減量で改善します。
6.精神症状:不眠症やうつ病になることがあります。重症な場合は抗うつ薬を内服します。
7.その他:白内障、緑内障、ステロイド筋症、生理不順、痤瘡などがあります。
日本リウマチ学会より一部引用
病名が決まる?
入院してから約2週間経った頃、症状もようやく落ち着いて来ました。
そして、色んな検査をした結果、先生からこの病気ではないか?と診断されます。
その当時は
・自分が喘息持ちであること
・好酸球の数値が異常に高いこと
・ステロイドで劇的に効果が出たこと
と以上のことから、この病気以外は考えにくい…とのことでした。
その後、ある症状が出たのも含めて先生はこの病気を確信したそうです。
手術が決まる
病名の予測がついたところで、なぜ今回は腹痛の症状が出ているのか?という検査も行っていました。
その結果としては、
・大腸カメラで見ると内側は綺麗な腸だが、外側に血管炎の炎症がある
・大腸の外側で壊死が起きているのではないか?
ということで、手術を行うことになりました。
当時、
痛いなら、悪いところ手術して取ってしまうか
また再発するのも怖いので取って下さい
と、その時は壊死しているかも?なんて伝えられていなかったので、取れるなら取った方が…なんて軽く考えていました。
その後、手術前の説明を受けた時に
悪いところは腸を切除して、その後繋ぎます
・・・・・・・!?
正直、悪いところを削るくらいのイメージでいたのでかなり衝撃を受けたことを覚えています。
不安で何日か眠れなくなるほど…(笑)
手術前にストレスがピークを迎える
手術が決まり、不安で眠れなくなってきた頃…
ついに、ストレスのピークが来ます(笑)
理由は、
① 栄養剤だけで、食事ができず3週間ほど絶食状態
② 落ち着いてきたとはいえ、腹痛がひどい
③ 睡眠不足
④ ステロイド投与による副作用
⑤ コロナの為、誰にも会えない
が、あったと思います。
①に関しては特に強く、大部屋で自分のみ食事制限でしたので周りの人は普通に食事をします。
なので、食事の匂いがつらくなり、最終的には食べている食器の音などだけでもイライラするようになっていました。
その為、食事の時間はイヤホンをして音楽を聴き、ティッシュを鼻に詰めるという周りから見たら変な格好をして過ごしていました…(笑)
まとめ
今回は、ここまで!
手術が決まるまでを振り返ってみました。
手術が終わってから数日もなかなか大変な思いをしましたが、今回お話ししたこの期間が一番つらかったかもしれません。
特に、食事ができないのが本当につらいです…
そして、魔法の薬『ステロイド』の効果が凄く、数日で歩いた際のお腹の痛みがかなり軽減されました。
まぁ、そのステロイドの副作用で現在まで色々苦しみますが・・・(笑)
次回は手術と術後の経過について書いていきたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。